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宇敷 洋*; 奥田 英二; 鈴木 信弘; 高松 操; 長井 秋則
JAEA-Technology 2015-042, 37 Pages, 2016/02
ナトリウム冷却型高速炉では、冷却材であるナトリウム及びカバーガスとしてアルゴンガスを内包する。そのため、カバーガスバウンダリを開放する際には、仮設バウンダリを確保した上で、カバーガスを微正圧に制御することで、カバーガスの放散を抑制し、かつカバーガス中への不純物混入を防止することが要求される。一方、平成26年度に実施された高速実験炉 「常陽」の炉心上部機構交換作業では、仮設バウンダリであるビニルバッグの健全性維持のため、高流量のアルゴンガスブローを約2ヶ月の長期間に亘って継続する必要があり、既存の設備では対応が困難であった。この課題を克服するため、「常陽」ではカバーガス循環型微正圧制御システムを開発し、実機に適用した。当該システムは良好な圧力追従性及びリサイクル性を有し、これらの成果は、世界的にも例の少ない大規模な原子炉容器内補修作業である炉心上部機構交換作業の作業環境整備及びその安全な推進に大きく貢献した。また、ここで蓄積された経験やデータは、稀少な知見として今後のナトリウム冷却型高速炉の原子炉容器内保守・補修技術の開発に資するものと期待される。
伊藤 和寛; 根本 昌明; 佐井川 拓也*; 助川 一弥*
JNC TN9410 2000-008, 66 Pages, 2000/03
高速実験炉「常陽」は、昭和57年に、照射用炉心(MK-II炉心)として初臨界を迎えて以来31サイクルの定格出力運転と13項目の特殊試験のための短期間運転及び8回の定期検査を行い、平成9年12月にMK-III炉心への移行を開始した。この間、1次系ナトリウムは67回、2次系ナトリウムは81回、1次系カバーガスは75回、2次系カバーガスはオーバフロータンク及びダンプタンクから各89回のサンプリングを実施し、不純物濃度データを蓄積してきた。「常陽」MK-II炉心の集大成として、これらのデータ及びこれらに関連するプラントデータについてユーザが利用できるようにデータベースとして整備した。本データベースには、関連するプラントデータと「常陽」実機で測定した1次系ナトリウム及び2次系ナトリウム中の酸素、炭素、水素、窒素、塩素、鉄、ニッケル及びクロムを、1次カバーガス及び2次カバーガス中の酸素、水素、窒素、一酸化炭素、二酸化炭素、メタン及びヘリウムの濃度を収録している。これらのデータは、ユーザが利用しやすいようにその時の炉心状態と併せて収録した。
宋 小明*; 大平 博昭
PNC TN9410 96-102, 40 Pages, 1996/04
高速炉の炉上部構造におけるカバーガス領域の熱流力特性と遮蔽プラグの温度特性とを連成させて解析する熱流体-構造連成解析コード(FLUSH)を、大洗工学センターで過去に実施した実験結果を用いて検証した。解析では、ナトリウム液面を模擬したアルミニウムの高温面からの輻射伝熱をも考慮し、カバーガスの自然対流による熱流力特性と回転プラグを模擬した構造物の温度場とを2次元体系でモデル化し、実験で行われたナトリウムミストを含まない8ケースの条件とした。解析の結果、8ケースの実験条件に対して、カバーガス領域の流速及び温度分布と模擬回転プラグ内の半径方向及び軸方向の温度分布の両者が熱的に連続した状態で得られた。また、本8ケースではカバーガス領域と模擬回転プラグ間の境界温度は同傾向であり、境界温度の平均値は実験結果と1.3%以下の差で一致した。さらに構造物内の温度分布は、カバーガス自然対流による影響が支配的であり、輻射伝熱の効果は比較的小さくアルミニウム板の温度が400以下であれば無視できることがわかった。
曽根 徹; 青山 卓史
PNC TN9520 95-015, 15 Pages, 1995/08
高速実験炉「常陽」の1次系カバーガス中の不純物(KR、XE)の分析法として、カバーガス濃縮装置の操作法、GE半導体検出器による線計測装置の操作方法及びデータ処理法についてまとめた。
本永 哲二*; 中山 忠和*; 竹内 純*; 照沼 英彦*; 保坂 忠晴*
PNC TJ9124 93-010, 186 Pages, 1993/03
「常陽」ナトリウム冷却系におけるトリチウム濃度測定結果等の評価に基づき、FBRにおけるトリチウム挙動解析コードTTT88の解析モデルを改良整備し、TTT92を作成した。今回の研究で得られた成果は、次に示す通りである。(1)トリチウムのコールドトラップ捕獲モデルに、炉外試験等で確認されて来ている水素との共沈捕獲機構を付加した。 (2)トリチウムのカバーガス系移行モデルに、「常陽」測定データ評価結果に基づき、水素効果の導入を図った。(3)トリチウムの蒸気発生器伝熱管透過評価式について、より精密なモデルに改良した。(4) トリチウムの雰囲気移行モデルに、「常陽」配管透過試験結果に基づき、保温構造物の効果を考慮した。(5)トリチウムの挙動に係わる物性値及びモデルパラメータを見直し整備した。(6)「常陽」MK-IIにおけるトリチウム濃度実測値とTTT92コードによる評価値を比較検討し、TTT92コードの妥当性に関する達成レベルを把握した。
田辺 裕美; 浜田 広次
PNC TN9410 91-028, 14 Pages, 1991/01
None
丹沢 貞光; 藤城 俊夫; 吉江 伸二*
JAERI-M 90-159, 80 Pages, 1990/09
NSRRにおいて使用するカプセルと同一スケールの試験体を製作し、低爆速火薬により衝撃的な圧力を発生させ、燃料破損時の挙動を模擬した実験を実施した。これにより、カプセルの衝撃応答挙動を把握する上での基礎的な知見を得た。主な成果は以下のとおりである。(1)現状の設計によるカプセル試験体において、反射波、スラグ・インパクトを含む圧力波伝播挙動が明確となった。(2)水塊はカバーガスと爆源の燃焼ガスによりバウンディング効果があり、爆源に二次圧力波が発生することがわかった。(3)水塊は最大速度を有する速度履歴を持ち、速度履歴はカバーガス高さと密接な関係を持つ。カバーガス高さによってスラグインパクトによる容器首下部変形の程度が異なる。(4)カプセル試験体の外側に設置した外部容器と、円環部の流体の存在によって、カプセルの変形が軽減される傾向を把握した。
中村 和幸; 小原 建治郎; 村上 義夫
真空, 28(5), p.351 - 353, 1985/00
JT-60の真空容器のリーク探知法を考案した。原理:真空容器の排気を止め、内部にリークガスと異なる種類のガス(カバーガス)を適当な圧力まで導入した状態にしておくと、リーク箇所を中心としてカバーガス中にリークガスの濃度勾配が生じる。この濃度勾配を適当な方法で測定することにより、リーク箇所を見つけることが可能である。実験:真空容器内に導入するカバーガスとしてNを、リークガスとしてはHeを用いて実験を行った。その結果リーク箇所の近傍にリークガスが高濃度で滞留することを確認した。
阪井 英次
IEEE Transactions on Nuclear Science, NS-31(1), p.757 - 760, 1984/00
カバーガスガンマ線スペクトロメータは原子炉の燃料破損を検出する有効な方法である。しかし高速炉ではカバーガス(Ar)の放射化で作られたAr-41からの1294KeVガンマ線のバックグラウンドが強く、核分裂生成核種からのガンマ線を検出するのが困難になる。室温あるいは冷却した活性炭を用いると、Arに対するKr、Xeの検出効率を改善できる。本論文では内径40mm、深さ8mmの容器に詰めた5gのツルミコール2GMの吸着係数をガスクロマトグラフを用いて測定した結果、およびJRR-3カバーガスを用いて測定した活性炭-Ge検出器の特性について報告する。活性炭の吸着係数の温度依存性、濃度依存性、キャリアガス依存性、破過時間などに触れる。
黒羽 光雄; 井上 設生*; 増井 章裕*; 奥村 泰伸*; 大後 美道; 太田 英久*; 佐藤 稔*
PNC TN941 81-51, 70 Pages, 1981/02
ナトリウム加熱蒸気発生器のリーク検出計として,ニッケル隔膜を蒸気発生器のカバーガス空間に直接挿入する型のガス中水素計が試作された。同水素計は,PNC型ナトリウム中水素検出計のニッケル膜と同様に応力負荷方式は内圧型で,真空系の主要構成部品も同一のものが採用された。同水素計は,現在,動力炉・核燃料開発事業団大洗工学センタ蒸気発生器安全性試験室内。小リーク・ナトリウム-水反応試験装置(SWAT―2)に据付けられ,順調に稼動を続けている。本書では,この水素計の設計仕様,およびその決定根拠を詳細に記述するとともに,試作した水素計の構造,部品仕様,ガス中試験結果,ナトリウムミスト中試験結果について報告するものである。これらの試作,試験を通じて以下の成果を得た。本水素計は,循環型のガス中水素計と比較して,非常に小型であるにもかかわらず,検出機能および濃度測定機能を充分有することが実証された。水素濃度の測定範囲は,数Vppm10,000Vppm(ニッケル膜温度500,カバーガス圧力1kg/cm2G)であることが示された。ナトリウムミスト中のニッケル膜の水素透過率は,ナトリウム中のそれとほぼ同じ値が得られた。
奥田 英二; 宇敷 洋; 鈴木 信弘; 佐々木 純; 高松 操
no journal, ,
高速実験炉「常陽」における炉心上部機構(UCS)交換作業では、原子炉容器内にナトリウムを保有した状態で既設バウンダリを開放する。「常陽」における原子炉容器内補修作業においては、これまで、カバーガスの微正圧制御を手動操作にて実施してきたが、UCS交換作業の成立には、高流量のアルゴンガスを原子炉容器内に供給した状態での長期間に渡る微正圧制御が必要不可欠であった。また、高流量のアルゴンガス供給に対して、プラントへの負荷を低減するための措置を図ることが必須であった。当該要求に対応するため、「常陽」では、循環型カバーガス微正圧制御システムを開発し、実機に適用した。本システムの導入により、長期間に渡る微正圧制御を実現し、UCS交換作業におけるカバーガスの放散や空気等の不純物混入の防止を図るとともに、高速炉の原子炉容器内観察・補修技術開発に資する稀少な経験を蓄積した。
橋立 竜太; 森岡 辰也; 澤崎 浩昌; 塩谷 洋樹; 小幡 行史; 上倉 亮一
no journal, ,
これまで、中央計算機で取得したデータを中心に評価を進めてきたが、今回、保全データを用いた評価について取組んだ。本報では、ナトリウムベーパを含むカバーガスのバウンダリを構成する軸封機構について、ナトリウムベーパに対する設計段階で考慮されてきたシールガスの効果及びカバーガスバウンダリのシール性について20年間のもんじゅのプラントデータ、保全データを用い検討を行った結果を報告する。
鈴木 重哲*; 早川 雅人; 下山 一仁; 梅田 良太; 吉田 英一; 宮越 博幸
no journal, ,
長期間ナトリウム環境で使用してきた大型ナトリウム機器の解体検査を実施している。数十年間使用してきた大型タンクのカバーガス領域へのナトリウム付着速度データを取得するとともに、これまでの知見を基に検討した結果、低温域(150200C)で運転するプラントのカバーガス領域ナトリウム付着速度推奨値「1.0e-10g/cm/s」を導くことができた。大型ナトリウム機器の解体においては、本推奨値と運転履歴をもとにナトリウム付着量の予測評価を行い、ナトリウム火災等に係る安全対策及び安全管理の解体技術信頼度を高めることが可能となった。
松下 健太郎; 江連 俊樹; 今井 康友*; 田中 正暁
no journal, ,
日本原子力研究開発機構(JAEA)では、ナトリウム冷却高速炉(SFR)をはじめとする、多様な炉システム開発の支援を目的として、AI支援型革新炉ライフサイクル最適化手法「ARKADIA」の開発を進めている。SFR設計における重要な熱流動課題の一つとして、炉上部プレナム部の自由液面部におけるくぼみ渦に起因するカバーガスの巻込み(ガス巻込み)の抑制があり、JAEAでは、ガス巻込み評価ツール「StreamViewer」を中心とした「ガス巻込み評価システム」をARKADIAにおいて開発している。本報では、ARKADIAにおけるガス巻込み評価システムの概要およびStreamViewerの開発状況について報告する。さらに、StreamViewerを水流動試験体系の解析結果に適用し、ガス巻込み現象の評価が可能であることを確認した結果についても合わせて報告する。
松下 健太郎; 江連 俊樹; 今井 康友*; 藤崎 竜也*; 田中 正暁
no journal, ,
ナトリウム冷却高速炉では、原子炉容器上部プレナム内の自由液面部に発生するくぼみ渦により、カバーガスが冷却材中に巻き込まれる現象(ガス巻込み)が発生する可能性がある。巻き込まれたカバーガス気泡は、炉心部を通過すると炉心挙動に影響を及ぼしうる。このことから、ガス巻込み評価手法の整備を進めている。本研究では、3次元流動解析により得られた流速分布から、液面と吸込み部の間に生じた渦の渦中心線を抽出し、渦中心線に沿った渦中心減圧量分布と、水頭圧を比較することでガス巻込みを評価するモデルについて検討した。矩形流路でのガス巻込み試験を対象に、入口流速条件をパラメータとした試験解析を行い、得られた解析結果に本モデルを適用しガス巻込み評価を行った。その結果、試験と同様に入口流速の増加につれてガス巻込みの発生が増加する様子を再現でき、入口流速とガス巻込み発生の関係が再現可能であることを確認した。
松下 健太郎; 江連 俊樹; 今井 康友*; 藤崎 竜也*; 田中 正暁
no journal, ,
ナトリウム冷却高速炉では、原子炉容器上部プレナム内の自由液面部に発生するくぼみ渦により、原子炉容器上部のカバーガスが冷却材中に巻き込まれ、炉心挙動に影響を及ぼすガス巻込み現象に対する評価手法の整備が必要となる。本研究では、3次元流動解析によって得られた流速分布から、液面で発生した渦の中心を示す線(渦中心線)を抽出し、渦中心線に沿った圧力降下の3次元分布と、水頭圧を比較することでガス巻込みを評価する「渦中心線減圧量評価モデル(PVLモデル)」を構築した。矩形流路体系における移流渦試験の解析結果を対象にP-VLモデルを適用し、ガス巻込みの評価を行った結果、PVLモデルの適用によって試験条件に対するガス巻込みの発生および非発生を区別できることが確認され、移流渦に対する本モデルの適用性が確認された。